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【イベントレポート】 「イマドキ女子に人気のサービス? 22歳で上場企業の子会社社長!」 話題の若手女性起業家に、それぞれの“今”についてお話いただきました!

三田枝見
2017/10/17

都内で行われたイベント、Girls Startup Nightを取材しました。登壇者は、イマドキ女子に人気のサービスを作っている女性起業家たち。若き起業家たちはどのようにサービスを作っているのでしょうか。反響のあったイベントを特別に書き起こしいたしました!

プロダクトマーケットフィットへの道のり

登壇者1人目:株式会社Appbrew COO 松井友里

東大教養学部3年休学中。7歳から高校卒業までニューヨークで過ごす。Ashoka Japan、Wantedlyでインターンを経験した後、クラウドファンディングで資金を集め海外でスタートアップを取材。2016年にAppBrewを共同創業、2017年にLIPSをリリース。

アイデアを形にする、サービスの作り方とは?

松井:初めまして。松井と申します。現在、東京大学の3年を休学中です。もともとアメリカで11年間育ち、大学から日本に来て今はLIPSというサービスをやっています。

今日は、このサービスをなぜ作ろうと思ったかという話をしたいと思います。

もともとわたし自身、コスメを店頭で選ぶのではなく、Twitterで有名人やアルファツイッタラーの方々のツイートを見てコスメを買っていました。

あるとき、アイドルの子が「このコスメめっちゃいいよ」とTwitterでオススメしたときに、私だけでなく多くの女の子がこのツイートを参考にしてコスメを選んでいたことに気づきました。

普通の雑誌の紹介とかだとコスメの会社さんが提供しているので同じブランドの商品を使ってオススメしていると思うのですが、それと違って、TwitterやInstagramを見るとみんなが本当に使っているものを知ることができます。

こういった「リアルな情報」を求めている女の子はかなりの数いるのではないかと考えました。

ただ、見ていて思ったのは、こういったリアルな情報の方が雑誌やテレビよりも見ていて楽しいけれど、TwitterやInstagramはコスメに特化していないので、まだまだ整備がされていないということです。

ブランドや値段で検索をかけるとか、実際にコスメを買うときに本当に必要な機能がないと感じたので、そういったコスメの商品情報に基づいたSNSがあったら面白いなと思ってできたのがLIPSです。

女の子は、「リアルな情報」を知りたい

実際にコスメを使ったユーザーさんも写真をコスメの情報と一緒にあげてくださっていて。それを見たユーザーさんが「これいいな」と思ったらクリップ機能で保存することができるという仕組みになっています。

いまリリースしてから9ヶ月ぐらい経っているんですけれども、結構認知度もあがってきていて、1日何人かぐらいはTwitterで「LIPSいいよ」と口コミを言ってくれるようになりました。いろいろな人に使っていただけるようになってきたかなと思います。

この間、190,000ダウンロードを達成しました。あまり他のアプリもダウンロード数を公開してないので比べることはできないのですが、最初は1日20人ぐらいしかダウンロードしてくれない状態だったのが、9ヶ月目でここまで来ることができました。

チームの3人で開発をしていたのですがメンバーも18人に増えまして、今年の7月にオフィスを移転しました。今は開発やコンテンツ制作をみんなで頑張ってやっているところです。

「ユーザーとの対話」が一番大切

1番最初のタイトルに、「プロダクトマーケットフィットまでの道のり」と書かせていただいたのですが、「プロダクトマーケットフィット」という言葉を知っている方いらっしゃいますか?

あまり知られていない言葉かもしれませんが、私は、アプリやサービスをヒットさせる上で一番大事なことはこれだと思っています。

今日来てくれている皆さんのように、これからサービスを作るかもしれない方や、スタートアップでインターンをしてる方にはぜひ知っていただきたい言葉です。

プロダクトマーケットフィットの意味自体は、アプリがマーケットの需要にヒットしている状態のことです。

LIPSもアプリをスタートしたときは1日20人程度しかダウンロードしてくれませんでした。この状態だと本当にニーズがあるのかわからない状態なのですが、プロダクトマーケットフィットに到達した時は、簡単に言うとユーザーが増えますね。

それにユーザーもすぐにアプリを消したり使わなくなってしまったりするのではなく、1週間後や2週間後も使い続けてくれるようになります。そこにどうやってたどり着いたかという話をします。

「完全にLIPSがプロダクトマーケットフィットにたどりついた」とは言いませんが、今まで作って来た6つのサービスの中で、1番プロダクトマーケットフィットに近いのがLIPSです。

『Make something people want.』

という名言をご存知ですか?

ポールグレアムという方が言っている言葉です。彼は「Y Combinator」という、世界で1番結果を出しているベンチャーキャピタルの創業者なのですが、私はポールグレアムをすごく尊敬しています。

『Make something people want.』ってすごく当たり前に見えて本当に難しいことだと思うんですね。

みんなが何を求めているのか分からないというのもあるのですが、それだけではなく、みんな開発をしているうちに自分が作りたいものや自分が表現したいものをつい優先させてしまいます。私自身もそうで、「自分がやりたい」というエゴからいろいろな言語を作ってしまっていました。

「自分が何を作りたいか」というのは、モチベーションを継続するためには大事ですが、それだけでは絶対にビジネスにはならないと思います。

あとは、最初にプロダクトやアイディアを考える時っていろいろアイディアが出てくるのですが、結局どんな人にその需要があって、今までどんな人が成功してきたからこれもこういうロジックで成功する予定だ、というのを明確にしていないと立ち上がらないというのはサービスを作る上で強く感じました。

起業すると、投資家の方とミーティングをしようって言われたり、起業家向けのカンファレンスに呼ばれたりと、色々な声がかかります。

ですが、それは「ものを作ってユーザと話す」というのに当てはまらないんですね。なので、プロダクトマーケットフィットに到達するまではこういう事はやらないのが大事だと思います。

投資家にアドバイスをもらうのはたまには必要だと思うのですが、基本的には「ものを作ってユーザと話す」ことに自分の大半の時間を使うべきだと思いますね。

トライ&エラーを繰り返し、プロダクトマーケットフィットに近づいていく

最後になりますが、これは何の名前かわかりますか?

100%わからないと思うのですが、これは今までAppbrewが作ってきて死んでしまった、星になったサービスの名前です。

これらは全て1から開発していて、私たちは開発のたびに新しい言語を学び、ゼロから作っていました。でも、これらのサービスが星になってしまったのは、さっき言っていたことをできていなかったからでした。

プロダクトマーケットフィットを確立させるにはこれくらいのトライ&エラーが必要だと思います。なので、これから起業を考えている人はこの試行錯誤する期間を乗り越えることが大切ですね。

13.5億のM&Aを経験した彼女の新サービスとは?

登壇者2人目:株式会社MIWAKU CEO 藤井香那

横浜国立大学卒。大学1年の冬に、藤田ファンドやEastVenturesから出資をいただいていたゴロー(株)の初期メンバーとしてジョイン。当時は、デザイナーとして活動しつつ、ゴローの1メディア責任者を担当。ゴロー(株)で、サービスの立ち上げからバイアウトまでを経験したことがきっかけで、起業を決意。ユナイテッド株式会社の子会社として、2017年4月に(株)MIWAKUを設立。現在、チャットストーリーアプリ《ちょこっと(chocot)》を運営。

スタートアップの楽しさに魅了された学生時代

藤井といいます。よろしくお願いします。横浜国立大学を卒業して、いわゆる新卒の年になります。

大学1年生の時からGoroo株式会社という、大学の先輩が起業した小さなベンチャーで初期メンバーとしてジョインして、そこで3年間インターンをしていました。

私自身はもともとデザインに興味があって、デザイナーとして活動していました。

服飾のほうにいこうと思ったのですが、それよりもインターネット業界でデザインができることに魅力を感じて、スタートアップでデザイナーを始めました。

Goroo株式会社はメディアを何個か運営しているのですが、今年の10月にユナイテッドという会社にバイアウトして、そこのグループに入りました。

起業したきっかけの1つとしては、スタートアップでインターンとして働くなかで、うまくいかない時期の山あり谷ありを乗り越えてバイアウトした経験がものすごくたのしかったということがあります。

その経験が何よりも楽しくて起業したいという思うようになり、グループ会社に「起業したい」との旨を伝えたら完全100%子会社で起業する機会をいただけて、4月からサービスを運営しています。

今は『ちょこっと《chocot》』というチャットストーリーのアプリを運営しています。

まだサービスの成長段階に入っていないので、今日は私がどんな風に運営してるのかというところをお話ししたいと思います。

競合が多いなかでどのように「差別化」するか

アプリ『ちょこっと』は、スマホ1つで誰でもどこでもLINE感覚で簡単にストーリーが作れるというものです。

なぜこれをやることになったかというと、海外でチャットの形をとった小説というのがそもそも流行っていたということと、私自身が中学生の時にひたすら携帯小説を読んでいたということが理由としてあります。

当時流行っていた携帯小説は二つ折りのガラケーの時代だと思うんですけど、今スマホになった時にそこがぽっかり空いているなと感じました。

また、もともと日本には携帯小説という独自の文化もあるので、そこのマッチングがいいのではないかと思い、始めました。

後は個人的な話になるのですが、ずっと「ハゲラボ」という薄毛の人向けのメディアをやっていたのですが、今度はエンターテイメントでやりたいという思いが自分の中にあったというのもあります。

携帯小説だと文字だけだと思うのですが、アプリならではのイラストだったりやチャット形式のデザインにはこだわりを持っています。

バイブレーションで通知が来たりとか、「スマホだからできる演出」を色々と考えているところです。

実は今、小説アプリは少しレッドオーシャンなんです。

小説アプリは、海外の『HOOKED』と言うアプリからきたのですが、日本でも7月に3つか4つぐらいのチャットストーリーアプリのサービスが一気に立ち上がりました。

そういった状況の中で、どうやって差別化していくかというところがすごく大事だと思っています。

弊社は女性が代表というところもありますし、私自身が携帯小説を読んでいたということもあって、より女性にターゲットを絞っています。

さらに、「リア充×オタク」というのが自分の中のキーワードなのですが、シェア性の高いオタクに向けてサービスをやっていきたいなと考えています。

インターネットから、リアルのエンターテイメントに

すごく大きなビジョンになるのですが、新しいプラットフォームを作りたいと言うところが起業した大きなきっかけでもあります。

アプリをやりたいというのとCGM(=消費者生成メディア)をやりたいというのが思いとしてあります。

CGMってわかりますかね?例えば、クックパッドとかだとすごく分かりやすいと思うのですが、料理のレシピを投稿をするのはユーザーさんで、プラットフォームを提供するのがクックパッドですよね。そういうメディアのことです。

『ちょこっと』は、対話でストーリーが進んでいくという新しい描写なので、プロの方だけでなく、作家経験のない方にも執筆を積極的に依頼しています。

『ちょこっと』で求めている作品は、そういった綺麗なものよりもチャットでドラスティックにすすむストーリーを描いて欲しいという思いがありました。

今ちょうど改善している途中で、作家さんは経験が無い方にも描いていただく方向で進めています。

ただ、そういったプラットフォームを作るためには、「いかに投稿しやすいか」「投稿して楽しいか」というのをしっかり追求する必要があると思います。

後は先程言ったように、「アプリだからこそできるビジュアルやサウンド」というところをより進めていきたいなと思っています。

将来的にはアプリ内でとどまることなく、アニメや映画というところでも幅広くコンテンツを広げていきたいなと思っています。

今やってるアプリというのが本当に第一段階だと思っていて、テキストだけ使えば作品を作れるというように創作のハードルを下げていきたいと思っています。そこから本や漫画、映画、ドラマになど、リアルのエンターテイメントにも参入していけたらと考えています。

今、会社では自分で作品を書いてみたいという方を募集しているので、興味がある方はぜひよろしくお願いいたします。

最後に

Girls startup nightの様子を紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。

当日は参加者から多くの質問があがり、満足度の高いイベントになりました。

そして、実績や過去の苦労、失敗経験も語っていただきましたが、登壇者の女性達から最も感じたのは、「スタートアップは、楽しい」という思いです。

彼女たちのように、心から楽しいと思えることを見つけ、それに全力で取り組む働き方が今後どんどん増えていくことを予感させるイベントでした。

キャリア選択にヒントを!

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