はじめに
「英語は将来、必ず役に立つから勉強したほうがいい」と言われたことはありませんか?恐らく、ほとんどの学生の方はその経験があると思います。
しかし、実際のところどんな職業で役に立つのか、どのような形で英語を使うのか、というのを詳しく知っている方はあまりいないのではないでしょうか。
今回は、なかでも特に英語を生かすことができる職業をピックアップしていきます!
商社
一つ目は、スーツをビシッと着こなし、バリバリ働くイメージがある商社です。
この記事を読んでくださっている方の中にも、商社に勤めたいという方がいるのではないでしょうか。商社に務めると、英語力を生かした仕事がたくさんできます。
【商社とは?】
商社は、食品や自動車など、世界中のあらゆるものを取引する会社の事です。
三菱商事や三井物産をはじめとして幅広くビジネスを展開している総合商社と、専門的な分野で取引をしている専門商社があります。
商社は主に、「メーカー」と「小売店」など、「売る人」と「買う人」をつなぐ役割をしています。ただ、最近では自社製品を作るなどメーカーとしての役割も担う会社が増えてきています。
商社で働く人のことを一般的に商社マンと呼びますが、商社マンの方たちの仕事内容の大きなものの一つとして、生産者やメーカーなどとの取引が挙げられます。
取引先は人によって異なりますが、世界を相手に活躍している商社マンはとても多くいます。
【必要とされる英語力】
商社はとても人気が高い職業の一つなので、一般的には優秀な学生でなければ入るのが難しいと言われています。
求めるTOEICのスコアも高いのが特徴で、商社勤務の人の中央値は約880点だと言われています。
先ほども述べたように、世界を相手に仕事をする商社マンですので、必然的に英語力は求められることになります。
ただ、英語をある程度身につけた学生にとっては、その語学力を生かして世界中で仕事をできる魅力的な職業だと言えるかもしれません。
海外営業
近年では、外国進出する日本企業が増えてきています。それに伴い、国内営業だけでなく海外営業を推し進める会社も増加しています。
そして今や企業の求人欄には海外営業の文字も多く見かけます。
実際の仕事内容は企業により異なりますが、現地の工場や代理店、新規ユーザーからの問い合わせにメールや電話で応対したりします。
また、まだ海外に進出して間もない企業や、これからマーケットを広げていきたいという企業では、現地でのニーズ調査から始まり、具体的な課題・問題点のヒアリング、情報収集、製品の導入提案、導入後のフォローまでやっていきます。
自分の英語力に加えて、マーケティング的な知識も存分に生かすことができる環境で働くことができるのが特徴です。
【必要とされる英語力】
必要とされる英語力は企業によって異なります。会話程度の英語力で人柄を重視するというところもあれば、TOEIC800点以上と定めているところもあります。
また募集要項ではそこまで高い英語力を求めていない企業でも、入社してから研修を積んで英語力を高めさせるところもあります。
ホテルスタッフ
外国に行ったことのある方のなかには、宿泊したホテルでその国の印象が決まった、という経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。
ホテルスタッフは年々増加する外国人観光客を日本に迎える「顔」のような仕事です。
【ホテルスタッフとは?】
ホテルスタッフといっても、フロントやコンシェルジュ、ハウスキーピングなど様々な業務があります。
他にもドアマンやルームサービスなど、利用者の方が快適に過ごせるような業務をしています。そのため、細やかな気遣いができること、清潔感があることなどが求められます。
【必要とされる英語力】
英語力がどの程度必要かは、そのホテルの立地やターゲットカスタマーによって異なります。
例えば、観光客や外国のビジネスパーソンが多く訪れる都心部のホテルでは、英語を使う機会が多いのでなるべく高い英語力が必要と言えるでしょう。なかにはTOEICで◯点以上、と定めているところもあります。
仮に英語のスコアでの目安がないとしても、ホテルスタッフとして働く中で英語力が必要になる時がくることが予想されます。自分の英語で、外国からきたお客様に満足してもらうことができたら素晴らしいですよね。
大使館職員
【大使館職員とは?】
各国の大使館で働く外交官や書記官などのサポート、窓口での申請、証明などの庶務、大使館への問い合わせ対応、企業・観光者への情報提供、イベント準備などが主な仕事です。
外国にある日本の大使館で働く在外日本大使館と、日本にある外国の大使館で働く在日大使館があります。
【必要とされる英語力】
募集要項は国によって異なりますが、必要な英語力などについては書かれていないことがほとんどです。
在外日本大使館で働けるようになるためには公務員試験を受け採用されること、在日大使館で働くには大使館の募集に応募し、採用されることが必要になります。
大使館で働くことを希望するのであれば、英語力は切っても切れないものです。採用の一つのポイントに、英語も見られることが予想されます。
日本語教師
【日本語職員とは?】
子供や学生に日本語を教える仕事です。日本語を教えるので国語力が必要だと思われがちですが、外国の子供たちに教える際にはむしろ英語力の方が必要になります。
日本語教師には明確な資格があるわけではなく、ボランティアで教える場合には何の資格も条件も必要ありません。ただ、きちんとした知識とコミュニケーション能力、ティーチングスキルなどが求められるため、向き不向きはある程度あるでしょう。
【必要とされる英語力】
外国人に、日本の文化や言葉を紹介している自分の姿をイメージしてみてください。
多くの方は、すらすらと言葉が出てこなかったのではないでしょうか。また、日本語と英語の微妙なニュアンスの違いなどを説明する際にはかなりの語彙力が必要になります。
そのため、英語で会話をスムーズにできるくらいの英語力が必要だと言えます。
航空管制官
飛行機の安全を司る航空管制官。何人もの命を預かる大変な仕事です。この職業でも、英語力を生かして働くことができます。
【航空管制官とは?】
航空管制官は、「航空機の安全かつ円滑な運行を行うために、主に地上から航空交通の指示や情報を航空機に与える業務」(ウィキペディアより)とされています。
つまり地上からパイロットに指示を与えるということです。もちろんパイロットの操縦は重要ですが、航空管制官の指示が誤れば大変なことが起きてしまう可能性だってあります。
また、航空管制官は国土交通省に所属の国家公務員です。公務員になりたい、という方は、選択肢の一つとして考えてみてはどうでしょうか。
【必要とされる英語力】
航空管制官になるには3次まである試験を突破しなくてはなりません。
1次試験は文章理解や資料解釈などの知識問題に加えて、英文解釈・和文英訳・英文法の外国語試験と、英語のヒアリングテストがあります。
それを突破すると、2次試験では英会話の試験があります。この試験形態を見るだけでも英語をかなり重要視していることがわかります。
終わりに
いかがでしたか?
英語を生かせる職業は多岐にわたっています。グローバルに活躍したい方、せっかく英語を勉強するならその英語力を活かしたいという方、英語勉強のモチベーションになるものが欲しい方など、様々な方がいると思います。
そういった方は今後の自分のキャリアを考える中で、「英語」を軸にして考えてみると良いかもしれません。
今回あげた職業は、英語を活かせるもののほんの一部です。国を超えて活躍できる職業はどんどん増えているので、アンテナを張って調べてみるといろいろな発見があるかもしれません。