就職活動で多くの学生が苦戦するのが、テスト形式の選考。筆記テスト、Webテストで分類されるだけでなく、テストを作成する会社によって、TG-WEB、SPI、玉手箱などと、その出題形式は多岐にわたり、事前に対策することが必須です。

ここでは、多くの企業で導入され、就職活動では最も定番ともいえるSPI試験の最新版「SPI3」について解説します。

企業の面接官がテストや性格検査の結果をどのように評価しているのかまで解説しているので、就活生は必見の内容です。

JEEK(ジーク)には、ほかにもエントリーシートの書き方面接の対策方法についてのコラムもございますので、併せてお読みください!

SPI3とは

先述の通り、企業が採用選考で実施している筆記試験は各種ありますが、ここでは最も代表的なSPI3について詳しく紹介します。

SPI・筆記試験のどこが見られている?

実際に皆さんが受験したSPI3が企業の人事部には、このような形で出力されます。どのような形で評価されるのかを知れば、どんな対策をすればよいのかがイメージしやすくなります。

報告書の左側には、性格特徴及び能力の得点が記載されます。右側には、左側の得点に関する解釈・コメントが記載されます。

学生の皆さんが気にする「能力」の扱いは、全体の中で、左下のほんの一部だけです。

そのため、SPI3は、単に「能力検査」ではなく、「総合検査」と呼ばれています。この帳票は、SPIを利用している企業人事部では、公開されている周知の事実です。

続いて、SPIの実際と、人事が注意して見ている点について紹介します。

性格的特徴

・行動的側面

日常の行動特徴として表面に現れやすく、周囲から観察されやすい側面です。

「社会的内向性・内省性・身体活動性・持続性・慎重性」の5項目の中で「持続性」は高いほど良く、他は職種によって注意する項目が変わります。

また、営業職(セールス)採用の場合には、身体活動性の高さを重視しています。

・意欲的側面

「達成意欲」と「活動意欲」は、目標の高さや活動エネルギーの大きさなど、いわゆる意欲に関する側面です。

企業の人事が「能力」と併せてSPI3で最も気にする項目です。この得点が低いと仮に「能力」が高くても採用選考の対象から外す企業もあります。

・情緒的側面

気持ちの動きの基本的な特徴を表す側面です。ストレスや失敗の受け止め方や気持ちの整理の仕方と関係性が深く、行動にあらわれにくい内面的な気持ちの動きを示しています。

「敏感性・自責性・気分性・独自性・自信性・高掲性」の6つの項目の中で、「敏感性・自責性・気分性」が高い人は、面接で特に注意して人物を観察されます。

・社会関係的側面

SPI3として初めて追加された項目です。厳しい状況や困難に直面した際に、人や組織とのかかわりの中で現れやすい側面です。

「従順性・回避性・批判性・自己尊重性・懐疑思考性」の中で特に「回避性」が高い人は、困難に直面した際に責任を放棄する危険性があるとされ、採用に慎重になります。

能力

「言語」「非言語」を合算した結果が、「基礎能力」として表示されます。3項目それぞれで標準得点と「段階」が表示されます。

段階は、「1~7」段階として表示され、段階と標準得点の一般的な出現率、人数は以下の通りです。(母数を民間就職人数として算出)

「能力」試験は、学生が、SPI3で最も気にする項目です。「能力結果の段階」で面接企業が次の選考に進むかどうかを決定しているからです。

一般的には、多くの学生が入社したいと考える人気企業200社の合格者平均は段階6で、上場企業は、5~6です。

何段階で足切りするかについては、企業が足切段階を公表しないため、第三者にはわかりません。ただし、合格者の平均的な段階を獲得していれば問題はありません。

人物イメージ

人物イメージは、性格検査の得点をもとに、そのような人物に多く見られる特徴を「基本的な特徴」「仕事面の特徴」「困難な場面であらわれやすい特徴と啓発ポイント」の3つのカテゴリーに分けて、文章で記述しています。

企業の人事は、この人物イメージを面接前に読むことにより、人物像を捉えるようにしています。

「困難な場面であらわれやすい特徴」がシートに解説されますから、「ストレスコントロール力」は重要です。

チェックポイント

チェックポイントは、面接官が、面接時に確認した方がいいポイントです。性格検査の得点をもとに一般的に見られる注意点や課題を、全25観点から、最大4つまで表示されます。

例えば「批判的なスタンスが強くないか」「意見が空回りすることはないか」「注意や行動が散漫ではないか」といったそのチェックポイントに書かれている項目を人事はよく見ています。

職務適応性

このデータにもとづき志望職種の妥当性を判定するために活用しています。

適性の低い志望職種を志望することをアピールしても、上記段階で1.2が表示されていると面接官は慎重になります。また、この項目は配属先を検討する際にも使用されます。

組織適応性

SPI3で初めて追加された項目です。性格特徴の観点から、4つの典型的な組織風土への適応のしやすさを5段階で判定しています。各段階の出現率は、職務適応性と同じです。

部署によって風土が違うために一概にこの組織適応性だけで合否を判断してはいないものの、明らかに自社の風土とミスマッチな学生は、能力が高くても採用に慎重になります

構造的把握力

構造的把握力は、「物事の背後にある共通性や関係性を構造的に把握する力」です。SPI3で初めて追加された能力試験です。

この試験を応募者に受験させるか否かは、企業の採用選考時に、この能力を重要視しているか否かによります。

そのため学生の方々にとって、この試験を実施する会社は、ここで試される「能力」も重視していると考えて下さい。

一般的には、さまざまな環境に適応できる柔軟性や、近い将来、中核メンバーとして活躍していく可能性を測定する試験です。

英語力

英語力は、語彙・文法の理解と文章の構造・意味の理解、読解力を測定する能力試験です。

TOEICのスコアを自己申告させている会社が多いものの、会社によっては、実際の試験で英語能力を測定したいというニーズに対応したものです。

備考

備考には、人より「応答態度にやや自分をよく見せようとする傾向がある」と表示が出る場合があります。そして、この表示の出た人は、面接官から警戒される可能性が高いです。

SPI3の性格検査は考えながらするものではありません。しかし、中には、自分を繕って答えようとする人が出てきます。

そうした人には、この備考欄のコメントが表示されますから、あくまでも、素直に直観で答えることが大切です。

SPI3-RとSPI-Nとの違い

SPI3と似た名称の試験に、SPI3-RとSPI3-Nがあります。両者の試験は、事務職採用を前提とした試験です。

どちらも、得点と「誤謬率」の段階がテストされます。「誤謬率」とは、回答数に対する誤答の割合を「A:正確である」~「E:極めて誤りが多い」の5段階で表示されるものです。

そのため、事務職採用を受験する場合には、間違えないことも大切です。今まで紹介した一般的なSPI3には誤謬率はありません

SPI3の出題形式

SOI3は、テストセンター等の会場では、WEBで受けられます。その標準時間は、おおよそ65分です。他方で、ペーパーテストとして、紙の問題用紙にマークシートで記入する方法の標準時間はおおよそ110分です。

両者で45分ほどの時間差が出る理由は、能力試験では、紙の試験には解答難易度の高い・中程度・易しいもの全てが入っています。

対して、WEBの試験には、例えば解答難易度の高いものに正解できる人には、真ん中や易しい問題を自動的に出題しないという仕組みになっているからです。

つまり、ある程度の問題を解くことにより、コンピューターが過去の解答データと突き合わせて、本人の標準得点を自動的に算出できるようにしています。

ちなみに企業の実施形態としては、テストセンターでの実施が約60%、紙の方式が約20%、その他が20%です。

ここでは、筆記試験としてSPI3について紹介しましたが、学生の方々が受験する試験はこの他にもあります。

例えば、玉手箱やCAB・GAB等です。能力試験に不安のある方は、実際に市販の各種書籍を購入し、そちらの試験を実際に解くことをお勧めします。

(出展:就活コーチ「筆記。テストセンター・SPI対策」より)

最後に

筆記試験・テストセンターの対策は早いうちから行えば確実に突破できるものです。

ここまで解説したように、能力検査以外にも、性格や企業・職種への適性まで評価されているため、面接と同程度に重要な選考ステップであることが分かります。

市販の参考書を用いてしっかり対策し、自己分析も疎かにせず十分な対策をして臨んでくださいね!

また、長期インターンで経験値を積むことで自身のスキルのみならず、自己分析の材料として自分の職務適性を図ることも可能です!

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