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「長期インターンを通して自分を知り、将来に繋げる」【グリー株式会社 村田有彩氏インタビュー】

宮島温子
2020/05/12

【学生時代の長期インターンシップ #3】

意思ある全ての人を応援し、情報を発信してきたJEEK NEWS。

本シリーズでは、実際に長期インターンを経験した社会人の方々に、ご自身の経験を踏まえた「キャリア選択のヒント」をお伺いしていきます。

(シリーズ第2回までの記事はこちら)

第3回となる今回は学生時代、5社の長期インターンシップ・10社の短期インターンシップを経験し、2018年グリー株式会社に新卒入社された村田有彩氏にお話をお伺いしてきました。

プロフィール

村田有彩(むらた・ありさ)

2014年4月慶應義塾大学総合政策学部入学。大学では、ソーシャル・マーケティングを専攻。また、大学入学前から、短期・長期に関わらず複数のインターンシップに参加する。2017年6月よりグリー株式会社の子会社である株式会社3ミニッツに内定者インターンとして参加し、2018年4月大学卒業後、グリー株式会社に入社。入社後も内定者インターン時代に引き続き、株式会社3ミニッツにおいて企画営業を担当する。現在は、SNSマーケティングに特化した商品開発や営業戦略設計等を行う新規事業の立ち上げに従事している。

自分と会社を知る

-挑戦し続けた学生時代

私自身、学生時代は自分が将来どうなりたいか、何が好きなのか、何ができるのか、全く分かりませんでした。ただ、「チャンスがあれば飛び込んでみたい!」という性格なので、自分が興味のある分野であったり、知人の紹介であったり、入口は何であれアグレッシブに挑戦し続けた学生生活だったと思います。

そんな4年間の学生生活の中で私が特に注力していたのが、長期インターンでした。

長期インターンは、「自分の価値を高める経験がしたい」と考え、高校卒業後すぐに始めました。4年間で5社、短いもので半年、長いもので2年半。規模や業務、出会う人たちも様々で、本当に貴重な経験になりました。

-今に繋がるインターン

その中でも、現在担当している株式会社3ミニッツでのインターンが最も印象に残っています。インターン時代は、クライアントである企業の新商品発表会のイベント設計を担当しました。会場の手配や、PR会社さんとの連携、メディアの誘致などマーケティング戦略から実行まで一貫して任せていただきました。

学生でありながらプロジェクトを担当し、お客さまへの提案をしていました。もちろん、大変なことも多かったですが、それ以上に今に繋がるスキルを多く得られる経験となりました。

がむしゃらに働いているうちに、自分自身が何が好きで、何が得意なのか。徐々に自分をよく知ることができるようになってきます。それが今、社会人として働いていてとても力になっているなと感じます。

-会社に入り、働き、知ること。

長期インターンって、学生という肩書をうまく使って会社の中に入り込むことができる、なかなかできない経験だと思います。私は5社経験したので、5社分の組織の仕組み、事業の仕組み、それぞれの会社のカルチャーを学生のうちに見ることができました。これは、就職活動をする上でも、働く上でも、非常に大きいです。

特に、新卒で入社する会社を決めるに当たって、働く環境というのは外から見ているだけだとなかなか見えてこなかったりします。覚悟を持ってスタートダッシュを切っていくためにも、どこでどんな風にどんな人たちと働いていくのか、ということをクリアにすることはとても大切です。ミスマッチを防ぐ上で確実なのは、可能な限り会社の中でちょっとでも働き、相性を確かめることではないでしょうか。

相手に自分自身のことも良く知ってもらえるし、知ってもらえることで自分の力をその組織の中で最大化していける。「ファーストキャリアを選択する」という部分においても長期インターンというのは非常に有効だと思います。

成果を出す上で重要なこと

-なぜ新人MVPを受賞できたのか

大変有難いことに、グリー株式会社の2018年入社新人MVPを受賞させていただきました。

私は、MVPに限らず「成果を出す」ということにおいて、「自分自身と周りの環境をどれだけ熟知しているか」ということが非常に重要であると考えています。

新卒1年目は特に、「どこまでを誰に任せるか」ということが、信頼関係に紐づいてきます。仲間や先輩方と信頼関係を築いていくために、まずは任せたいと思ってもらえるような、信頼をおける存在であること。そして、自分自身がどこまでできてどこからができないのか、ということをきちんと把握しておくこと。この2つを意識していました。

-自分を熟知していると、自分を発信できる

過去のインターンを経て、今の自分に「できること、できないこと」の線引きを自分自身がしっかりと把握していた。それによって、適切な場面で適切な人にヘルプを出せたことが共に働く人たちと信頼関係を築く大きな助けになったと思います。

自分でも自分のことを理解するのに時間がかかるのに、周りから理解してもらうのはもっと時間がかかります。誰かに理解してもらって、仕事を貰おう、という待ちの姿勢ではなく、自分から能動的に周りを巻き込んで、自分自身の得意なところ、伸ばしたいところところを発信し、手を挙げつづけ、仕事を掴んでいくという姿勢を評価していただいたのではないでしょうか。

(参考:新卒MVP最優秀賞受賞時インタビュー

「女性」であること

-なりたい姿

すこし個人的な話になってしまいますが、私自身、もちろん仕事も頑張り続けたいですが、30歳までに結婚して、子供を産んで、ということも1つのマイルストーンとして置いています。そう考えたときに、自分のことを一番に考えて自由に使える時間って本当に僅かですよね。

私は今年25歳になりますが、30歳までの残された5年間。その中でどれだけ走り切れるかというのが自分の人生にとって重要になってくると思います。

自分がどんな30歳になっていたいか、を考える上で「なりたい姿」って見たことがないとなれないと私は思っています。なので私は、多くの女性の先輩にお会いして話を聞いたり、本を読んだりしています。

最近読んだ本だと『自分で始めた女性たち』という本があるのですが、この本は登場する方1人1人が、どんなところにこだわりを持って働いているか、どんなキャリアビジョンを描いているのか、といったことが書かれている本なので、得るものも多くオススメです。

そうやって今の時期により多くの先輩たちに出会うことで「なりたい姿」というものを日々変化させ、磨き、自分の可能性の幅を広げていく。そんな感覚です。

例えば、私自身は「30歳までに独立して起業する」というのを1つ選択肢として持っておきたいと考えているので、その「なりたい姿」に近い先輩と出会い、今の自分に何が不足しているのかを模索し、穴を埋めていく。そうやって日々、成長していきたいなと考えています。

-「女性」としての働き方

また、私が現在担当している3ミニッツは女性向けのメディアを発信しているということもあり女性社員も多いです。

女性ならではの考えや意見は、身を持って体感してきたことを女性社員の代表として声をあげていく必要があります。先駆者がいないのならば、自分が働く女性たちのロールモデルになるチャレンジができる。そんな風に考えてアグレッシブに声をあげ、動いていけたら良いな、と思っています。

状況に甘んじず、行動に移そう

-「新型コロナウイルス感染症」

今、突然の環境の変化に焦ったり、もどかしい思いをしたり、そういう学生さんもきっと多いのではないでしょうか。

私も在宅勤務になり、これまでと違った環境で働いていますが、時間ができたからこそできることって何かな、と考え、取り組んでいます。今までやろうと思っていたけれどできなかったことができるチャンス!とポジティブに捉えたら時間の使い方も変わってきますよね。

例えば本を読みつくしてみるとか。ネットでできる資格を取得するとか。Google Analyticsの試験を受けるとか。自分自身のスキルやナレッジを高めるために時間を使う、ということ。私が学生であれば、決算書の読み方を学んだり、使わないと衰えてしまう語学の勉強をやると思います。現在の私がやろうと思っているのは、「インフォグラフィックス」という情報やデータを視覚的にわかりやすく伝える技法。普段はまとまった時間が取れないので、とてもいい機会です。

-今、何ができるか。

私を含め社会人は、在宅勤務の方も多く、普段と比較して自由に使える時間も増えたと思うので、そういった方々と意見交換してみるのも良いと思います。ビデオミーティングサービス“zoom”でのセミナーや勉強会も様々なものが開催されているので、是非探して参加してみてください!オンラインなので移動時間もなく、参加費用も無料のところが多いので、気軽に参加できる有意義な時間になるかと思います。

また、今この時代だからこそ、困っている人や課題をかけている企業も多いです。そういった社会課題に向けて、自分自身が何できるのかというのを考えていく時間でも良いかなと思います。

私が今挙げたのはほんの一例ですが、起こせるアクションはいくらでもあります。自分ができることを考え、行動を起こしていく。失敗も貴重な経験となるので、状況に甘んじず様々なアクションを取ってみるとだんだん、自分の進む道が見えてくるのではないでしょうか

みなさん一人一人の勇気ある一歩を応援しています!

キャリア選択にヒントを!

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