
JEEK人気 No.1企業のCEOが語る、インターン生の成長環境と、成長できる理由とは?
〜エウレカがインターン採用を始めたきっかけとは?〜
須田:現在、『pairs』や『Couples』などのWebサービスでIT界隈のみならず、学生さんなどからも有名なエウレカですが、以前は「知る人ぞ知る白金にあるIT企業」みたいなイメージだったと記憶しております。当時から、よく求人媒体などでお見かけしておりまして「面白そうな会社だなー」と思ったのと、インターン採用がとても上手だなと感じました。
赤坂:2010年頃からインターン採用に積極的に取り組んできました。当時から、あらゆるインターン採用媒体に出稿していましたよ。それこそまだJEEKさんがスタートされる前の頃、ガラケーの時代からです。インターン採用を始めたきっかけは、中途入社の幹部社員を採用して、うまく活躍・定着いただけなかったという、今思えばスタートアップによくある経験からです。当時まだまだ無名のベンチャーでしたから、あらゆる媒体にこちらから問い合わせまして。会社としてキャッシュが潤沢にあったわけではない時代でしたが、インタビュー記事などの記事広告も積極的に出稿していました。
結果として、毎月30人ほどの応募をコンスタントにいただけるようになりました。当時は、社員がまだ5人ほどしかいなかったのですが、インターン生は35人ぐらいいましたね。その頃のメンバーがとても活躍してくれたこともあり、現在もインターン採用を続けています。
須田:それはすごい組織バランスですね。起業し、そのような組織を作ることができたのは、ご自身の学生時代の経験が大きかったのでしょうか?過去の赤坂さんのインタビュー記事を拝見すると、学生時代は洋服が好きで「せどり」と呼ばれる転売などをして稼いでいたというような情報しか載っていなくて...どのような学生時代を過ごしていたのでしょうか。

〜起業の背景と赤坂優氏の学生時代〜
赤坂:私は学生時代に、博報堂とアパレル系の企業で数ヶ月ほどインターンをしました。ビジネスについては、洋服の「せどり」経験だけだったので、インターン生になって初めて「社会との接点」を持ちました。長くはない在籍期間でしたが、本当に沢山の気付きを得ることができました。
例えば、内定先でもあったアパレル系企業では、全社員が朝9時に出社し、昼12時のチャイムが鳴ると一斉に社員食堂へ向かうんです。そこで同僚たちと一列に並んでA・B・Cのいずれかのランチを買う。その後、みんなが同じ喫煙所で一服して、13時になったら席に戻ってくる。毎日、それが繰り返されていたんです。「これはまずいぞ!」と思いました。「これが社会か!まるでロボット社会のようだな...」、と正直焦りましたね(笑)。そして、内定辞退をさせていただいて、再度就職先を考えようと思ったのが大学4年生の12月でした。
須田:それは崖っぷちですね(笑)。もう就活は終わっている時期ですよね?そこからなぜ、インターネット企業への就職を考えられたのでしょうか?
赤坂: 当時、たまたまサイバーエージェント藤田社長の本を読んでインターネット業界に興味を持ちまして、直感的に「インターネット業界しか行きたくない!」という気持ちが固まっていました。しかし、もうとっくに世の中の就職活動は終わっていた。なので、ありとあらゆる手段を使って就活をしました。大手SNS系の会社を中心に数社エントリーしたのですが、全て落ちました(笑)。須田さんがおっしゃる通り、就活のシーズンはとうに過ぎていましたからね。
〜サラリーマン時代の成長要因とは?〜
須田:とはいえ、何とかIT企業に潜り込めたわけですよね?それがECのイマージュ・ネットさんでしょうか?
赤坂:そうです。当時、イマージュ・ネットは上場企業子会社のEC通販会社で、社員数が80人ぐらいの規模でした。就活で大幅に出遅れてしまっている劣等感もあり、他者よりも圧倒的な結果を出さなくては、と意気込んでいました。25歳で起業することを決めたのも、ちょうどこの頃でした。学生時代、起業するつもりは全くなかったのですが、当時とにかく「コンプレックス」を抱いていました。これは起業した後もそうだったのですが、「社長」という肩書きにはなっても、起業家としてはゼロからのスタートですから。結果を出さないと、誰もまともに相手にしてくれないんです。もう自宅やオフィスに引きこもってひらすら仕事をして結果を出すしかないと、強く感じましたね。それは今も変わっていなくて、「コンプレックス」が自分自身の原動力になっているのは間違いありません。
須田:なるほど。学生時代の「出遅れた」というところから、かなりの焦燥感とコンプレックスと戦ってきた印象ですね。そんな赤坂さんが起業されたエウレカという会社は、学生インターンがとても活躍している会社だとよく伺います。なぜそういった環境を作ることができたのでしょうか?

〜インターン生が育つ環境と、成長する学生の特徴とは?〜
赤坂:会社経営をするなかで、中途入社で採用するよりも、まだ学生でビジネスパーソンとしてまっさらな状態の新人を育てたほうが、中長期的な視点で見たときに、組織にとって良いことに気がつきました。この点については、経営者のタイプによって考え方が異なってくるかと思うのですが、エウレカは人を育てるのが好きな組織風土なんです。愛を持って、厳しく育てる。また、インターン期間を経てそのまま新卒採用になる学生も多いですね。デザイナーでは、立教大学出身の亀谷くん。エンジニアでは、上智大学出身の鉄本さん、東洋大学出身の木村くん、法政大学出身の後藤くん。みんな優秀です。JEEK経由で入社したインターン生も、3〜4人ほど正社員になっていると思います。
須田:育つ環境ができているからこそ、業界から注目されるような、優秀な人材を輩出できるのですね。そんな中でも個人差が出てくると思うのですが、優秀な学生とそうでない学生の違いについて赤坂さんはどういったところだと考えていますか?
赤坂:環境は同じでも個人差は出てきます。これまで沢山の学生を採用してきましたが、同時に沢山の挫折も見てきました。だからこそ言えるのは、最後までやりきっていく人が最終的には「優秀」であるということ。そして、彼らに共通しているのは「素直さ」と「ハードワークを厭わない姿勢」ですね。学生は「成長したい!」「結果を出したい!」「力をつけたい!」という意志をとても強く持つこと。会社はそれに十分に応える環境を用意しなければいけないと思います。定期的に面談をしたり、手作りのまかないご飯を用意してあげたり。数ある企業のなかから、エウレカを選んで働きに来てくれる学生の高い成長意欲に応えられるよう、あらゆる努力をしてきました。
須田:エンジニアやデザイナーの方などは、未経験者がぐんぐんと力をつけていったとも聞いています。
赤坂:はい。なんせ手とり足とり教えてくれるメンターが付きっきりで指導しているわけではないので、全部自分で勉強して仕事をしないといけません。また任される仕事内容が、会社にとっても非常に重要な案件なんです。前述のデザイナーの亀谷くんやエンジニアの鉄本さんには、当時から重要なクライアントワークを完全に任せていましたから。お客様の前では、学生であるか社会人であるかということは関係ありませんよね。大学の授業の合間にクライアントに電話して、授業が終わったら出社して仕事して、深夜に仕事のためのプログラムを勉強して仮眠をとって朝になったら大学へ行く、といった生活です。学生だからといって特別扱いをするわけではなく、社員と同じように責任を持たせていたので、しっかり納期に間に合わせるために必死に業務をこなしていましたね。
エンジニアの木村くんや後藤くんには、iOS・androidアプリ開発のほとんどを担当してもらいました。特に指導してくれる先輩や社員はいませんから、それぞれ自分で調べて頑張らなきゃならないという状況ですね(笑)。
任された仕事を無事にやり遂げることができたら、すぐにもっと上のレベルの仕事を任せますし、アプリ開発が終わったら次はサーバー周りをやりたいといったように、成長に貪欲なメンバーに恵まれましたね。力をつけるインターン生が出てくると周囲のメンバーにも良い影響を及ぼします。そういった環境が「あたりまえ」という雰囲気が醸成されて連鎖していくことで、どんどん実力をつけていくことができます。
みんな口をそろえて言っているのは「成長できる環境に身を置くことができて、本当に良かった。おかげでスキルアップできた」ということ。若手メンバーからこういったことを言われると、経営者冥利に尽きます。
須田:素晴らしいですね。僕も若手に重要な仕事を任せるってところにはとても共感します。結果として当時の自分の部下だったインターン生が、他の会社の取締役などを務めています。話は変わりますが、赤坂さんは母校の法政大学のキャリアデザイン学部でもアントレプレナーシップ論の講義をされていらっしゃるとか。学生を育てていこうというお気持ちが強いのでしょうか?
赤坂:はい。仕事とは別で完全にボランティアとしてですが、かなり力を入れて取り組んでいます。先日も講義資料として、120枚ほどにわたるスライドを作成しました。これを毎週準備し、講義に臨んでいます。
須田:120枚!!
赤坂:学生って本当に知識と経験がないだけなんですよね。私自身もそうでした。インターン経験などで、社会と接点を持つまでまったく分からないわけです。そういった状況にある彼らに向けて、丁寧に「君たち、このままじゃヤバイぞ!」「このままでいいのか?」と、講義のなかで投げかけています。しかし、それと同時に「安心しろ。俺もそうだったんだぞ…!」という感じで、私自身の学生時代の写真なども交えながら伝えています。講義の回を重ねるにしたがって、それまで興味・関心の大部分が新歓コンパやアルバイトだった学生たちが、少しずつ気付きを得て変化していく様子を見ることが、私の刺激にもなっています。
須田:なるほど。それは学生のみなさんも勇気づけられますね!本日はお時間をいただきありがとうございました。学生の方のみならず、企業の人事の方にとっても非常に勉強になる内容でした。成長意欲の高い学生さんや、自分の現状を変えたいと思う学生さんには、是非、エウレカのインターンにチャレンジしていただきたいですね!

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