今回は、アプリケーション分野という比較的新しいビジネスで急成長を遂げ、今後さらに市場を開拓していこうという段階にあるスタートアップ企業4社のCEOが集まり、「事業内容」「会社が目指すところ」「求める人材像」についてのディスカッションを行ったイベントを取材してきました。

スタートアップ企業に興味のある方や自分で事業を立ち上げたいと考えている方はもちろん、アプリビジネスに興味のある人にとっても有意義な内容になっています!

 【登壇者プロフィール】(順不同)

株式会社Popshoot CEO 大山敏浩

同志社大学経済学部卒。大学在学時、プログラミングを始める。在学中に、大学の友人と株式会Popshoot(ポップシュート)を立ち上げた。現在も学生時代の繋がりを大切にしながら割り勘アプリ よろペイを始めとした媒体を運営している。

株式会社AppBrew CEO 深澤雄太

東京大学工学部休学中。2014年から1年間株式会社freee(フリー)についてソフトウェアエンジニア フリーランスを経て、2016年に株式会社AppBrew(アップブリュー)を設立し、2017年にコスメの口コミアプリLIPS(リップス)をリリース。

株式会社TripBox CEO 根本淳成 

慶応義塾大学中退。2014年からビジネスと英語を学ぶためにNYに1年間留学。帰国後、本事業案の元となるプランで東京都主催「TokyoStartupGateway」にて546組から10組のファイナリスト(最年少)に選出。現在は、株式会社TripBox(トリップボックス)で主にTastime(テイスタイム)の運営を行う。

株式会社フラミンゴ CEO 金村容典

立命館大学大学院法学研究科在学中。2013年~2014年にVC、2015年春には文科省EDGEプログラムの一環でシリコンバレーを訪問しチャットワーク株式会社でインターンを経験。2015年夏には、インターンとして株式会社ディー・エヌ・エーの新規事業である"Anyca"のマーケティングに従事したのち、株式会社フラミンゴを立ち上げた。

自分の過去から“未来”のビジネスを見つける

――今日お越しいただいている方には起業したいと考えていらっしゃる方も多くいらっしゃいます。ここで、登壇者のみなさんが起業したきっかけを、お一人ずつお聞かせください。 

金村:起業したきっかけには、サンフランシスコに住んでいたころに、UBER(=米国発の自動車配車サービス、またそのアプリのこと)を利用した際に出会ったインド人ドライバーの話が関係しています。

朝晩と、息子の学費のために稼いでいるその方の働き方に純粋にあこがれを持ち、日本でもそのような働き方を出来る人を増やしたいと考えました。

でも日本に帰ってみると、多くの外国人の方はコンビニなどの限られたところで働いていました。そこで、外国人の方が生き生きと働ける環境を生み出したいと思い、彼らが持っている「母語」というスキルが生かせないかどうかを考えたんです。

以前から、外国人の方の長期・短期雇用に興味を持っていたこともあり、今後はアジアの他の国でも同じようなプロダクトを提供していきたいと考えています。

―ご自身の原体験とも非常にマッチしているのですね。

金村:そうですね。

根本:私は、自分が起業するまでは「起業する人は、頭がいい人である」という印象を持っていました。私自身は、優秀なタイプの人間ではないので、大学入学後、周りのレベルが高いことに非常に驚きました。

そこで、何かしなくてはと思い、すぐにニューヨークへビジネスを学びに留学に行きました。

英語はほとんどできませんでしたが、生活をするうえで必要な情報を集める際に価値を感じたものは画像などの非言語媒体でした。

そのきっかけは、アメリカ留学時に付き合っていた彼女が、自分にインスタグラムで検索してお店などの情報を見せてくれたことです。

やはり、ビジュアルというのは人の心を引き付けやすい、わかりやすいツールです。

そのなかで実際にニーズがあったものが飲食関係のジャンルだったので、そこから1年程度の検証を経て現在のTastime(テイスタイム)に至っています。

LIPSはどういったきっかけでできたんですか?

深澤:僕たちが現在運営しているLIPS(リップス)は、実は最初に作成したものとは違います。

多くの人から使われるプロダクトを作りたいと考えている中で、コスメの口コミが、インスタグラムなどでやり取りされている現状を見て現在のカタチにたどり着きました。

――深澤さんは現在23歳ですが、大学生の時からいろいろな会社でエンジニアとしてお手伝いしていて引っ張りだこでした。

起業したのは、自分でもできるかも、という野心的なものですか?それとも、エンジニア時代から自分で起業をする前提で手伝いをしていましたか?

深澤:それでいうと後者ですね。元から、世の中にインパクトを与えられるものを作りたいと思っていたので。

大山さんはいかがですか?

大山:僕は中学生の時、堀江貴文さんに憧れていたんです。

しかし大学にはいると、周りも創業系の息子ばかりで、自分で何かをするという道がありませんでした。その中で、突如僕に起業の機会が訪れまして。

一瞬だけ就職活動をしていた時期があったのですが、一般企業で働くことは自分に合わないなと感じていた時に、松山さん(=East Ventures 松山太河氏)と出会って「東京においでよ」といっていただいたんです。「じゃあ、行くか」というような感じで東京にきましたね。

当初は、友達の手伝いで始めたAirbnb(エアビーエヌビー=全国192か国で宿泊施設・民宿を貸し出す人向けのサービス)で儲かったお金を、動画をタグごとにクローリングできるアプリサービスの作成に使っていました。

しかし、配信系は難しくお金もかかるので止めて、その後に思いついたのが今のアプリです。この誕生のきっかけは、自分たち自身の生活の中で、「割り勘アプリがあると楽だな」という思いつきからです。

ITベンチャー、スタートアップを飛躍させる人財とは?

――本日会場にいらっしゃる方は社会人の方が多いようですね。

スタートアップ企業の情報は意外と公開されていないことが多いので、まずそれぞれの会社の社風やそこで活躍している人について説明していただけますでしょうか。

大山:社内には開発を行っている人が多くいますが、最近ではビジネスタイプの人も増えてきています。その中でも、人を連れてくる才能がある方は非常にいいなと思っています。

事業が進んでいくと、必要なポジションや人材も変わっていきます。ある程度人を確保することが出来るフェーズになったら、そのような状況に合わせて人をしっかり説得して必要な人材を連れてこられる人は、特にスタートアップ企業では重宝されると思います。

また、すごい人を連れてくることが重要なのではなく、「タイミングよく必要な人材を連れてくる」ということが重要ですね。

 

深澤:うちは、基本的にエンジニアで成り立っている会社です。しかし、ただプログラミングをするのではなく、プロダクトを分析し数字を見つつ、改善のループを回せる人がこれから活躍できると考えています。

とはいえ、アプリのジャンルがコスメということもあり、ブランドとの関係構築も必要となってきます。そこも含め、エンジニア以外の様々なポジションで人が活躍できる状態が整っています。

――男女比はどのくらいでしょうか?

深澤:半々くらいですね。エンジニアは男性の方が多いですが。

根本:私は、ある程度の仕事は他のメンバーに投げ、自分自身は仕事を生みだすことにフォーカスしたいと考えています。起業家の方はそう考える方が多いのではないでしょうか。

そのためにも、会社のメンバーには、事業を行なっていく上でのスピード感を維持できることを求めています。

最近では、特に人事が大切であると考えていて、社内の現状を見つつ、どこのポジションが必要なのかを見極めることのできる人が必要だなと感じています。

さらに、我が社としては、サービスを運営していく上で、今後特に女性の社員を増やしていきたいと思っています。女性目線で提案などを行ってくれる方はいいなと思いますね。

金村:うちの会社で、社会人経験のある人が転職後に活躍しているパターンだと、オペレーション業務全般をやってくれている方がいます。

弊社のお客さんの半分が外国人なので、カスタマーサービスは基本的に英語で行っています。英語ができない人でも活躍はしていますが、社風として外国人と触れあいたいと考えている人が多いと思います。

また、外国人を一番に優先するという考えが明確にあるので、外国人を適当に扱ったり安売りしたりはしないことにしています。

これからは、ウェブマーケができる方や開発に携わっていた方の採用を積極的に行っていきたいと考えています。これまではモバイルでやってきましたが、今後はウェブにも展開していきたいと考えているのでその分野の知識がある人はいいですね。

対外国人で仕事をする場面の多い会社ですが、外国にルーツを持つ方と日本人と半分半分くらいの割合で働いています。

経営者が「共に歩みたい」と思う人の特徴

――では、実際にみなさんが今求めているのはどのような人材か、というところを聞いていきたいと思います。

大山:これから、数年の間に日本社会は急激に進化していくと考えられるので、一つの区切りとして2020年までにこの世の中を変えようとしている人がほしいですね。

さらに、どんな状況、時代にも適応できる人と一緒に働きたいです。

あと、怒るということが嫌いなので、あんまり厳しい人は嫌です。かつ、僕ら筋トレしているので運動している人はいいな、と思います(笑)

深澤:自分があまり人前でしゃべるのが得意でないので、人前で話すことを一手に担ってくれる人がいるとありがたいです(笑)

またプロダクトに興味がある人が良いですね。

現在は、コスメの口コミを中心に扱っていますが、今後も生活課題を解決できるような跳ねるものをつくっていきたいと考えているので、そういったことに興味がある人がいいです。

――PRなどの際に前に出て話してくれる人ということですね。

深澤:はい。あとはセールスもマネジメントもまとめて、「共感力」の高い人が良いですね。

根本:繰り返しになりますが、自分のこだわりが強いのでその部分を理解してもらえればよいと考えています。

新しいことに挑戦したいと考えている人はもちろん、ユーザー視点に立ってプロダクトを作ることのできる人に来てほしいです。

グルメサービスは、ビジネス的にはtoBでの場合が多いですが、これからはtoCを攻めていきたいと考えています。

そこで、ユーザーに対して真摯に向き合いたい人、ペルソナ設定において個人を特定するところまで落とし込んでサービスを作っていきたいと考えている人を求めています。

これからの人の動きとして、人事、コンテンツ管理、マーケなどが出来る人は良いですね。

金村:フラミンゴは今後、語学のCtoCを普及させていきたいです。これを日本までにするのか、海外まで広めていきたいのかという点はこれから入ってくる人と決めたいですね。

さらに、外国人に関するデータをもとにしたサービスを作っていこうと考えています。現在、日本には230万人の外国人がいますが、クレジットカードの審査や住居などの多方面で困っています。

これからも、日本で暮らす外国人の方は増えていくので、その流れに合わせて新しいものを作っていきます。 

求める人としては、明日からランチできるくらいのスピード感がある人がいいですね。

社内では、様々ポジションが空いているので誰でもやりたいことに挑戦できます。やはり、心がときめく職場じゃないと仕事をしていても楽しくないと思うので、そういうところも常に考えるようにしています。

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