晴れて長期インターンとして採用されて働くことになったはいいけれど、入社してからどんなことをすればいいのだろうと不安に思っている人もいると思います。

長期インターンシップを始めた後、どのような段階を経て仕事をできるようになっていくのか。基本的な流れについて説明していきます。

仕事ができるようになるまでの流れ

1.仕事に慣れる

長期インターンが始まってからの流れは企業ごとに多少の違いはありますが、初出社して事務手続きをし、一通りの研修を受けてから働き始めるのが一般的です。

仕事を進める上での一通りの説明は研修の中で受けるのですが、「何をやったらいいのかよく分からない」あるいは「よく分からないけど言われたことをとにかくがむしゃらにやる」というようなふわふわした段階があります。

この段階で心掛けることは、第一に「仕事や環境に慣れること」です。仕事を始めた当初はスキルも知識も足りなくて当たり前です。仕事で失敗したりうまくいかなかったりすると怒られるかもしれませんが、それを気にしていても先には進めません。

この段階を乗り切る最善にして唯一の方法は、スキルと知識をいかに早く獲得するかです。

  • とにかく勉強する
  • 言われたことはすべてやる、メモを取る 
  • できかなかったことはどうすればできるか考える、あるいは人に聞く
  • 今日の仕事の予習をする
  • 今日やったことを振り返る

繰り返しになりますが、仕事を進める上での必要最小限のスキルと知識が手に入るまでは、仕事がうまくいかないのは当たり前のことです。それはあらゆる仕事において、また誰においても同じなので、「自分だけができないのだ」と気にする必要はありません。

始めたばかりの段階でなかなかうまく行かないことがあっても「自分が向いていないのではないか?」と深く悩んだりする前に、できないことを前向きに捉えて「3か月後、半年後にその仕事ができるようになっているには何をすればよいか」を考えて行動してみてください。

入社して3か月~半年ぐらいはこの駆け出し期間です。稀に2カ月程度で社員ばりの頭角を現してくる人もいますが、あくまで稀なケースです。大半の人はそうではありません。初めての仕事の入りだしは、焦らず着実に真摯にスキルと知識を積み上げていってください。

2.安定感を出す

仕事ができるようになってくると、任される仕事の数がだんだん増えてきます。また仕事の重要度が上がり、関わる人の数も増えてくる半面、一つ一つの仕事にかけられる時間が相対的に少なくなってきます。

そうなると今まではただがむしゃらにやっていれば成長していたのが、次の段階では「一通りの仕事はできるのに細かいミスや仕事の抜け漏れが多い」というのが悩みの中心になってきます。

社会人でいえば入社半年ごろから2~3年目で差し掛かりますが、早い段階からレベルの高い仕事を任されるインターンの場合は、3か月~半年程度でこの段階の壁に当たることも珍しくありません。多かれ少なかれ、この壁は誰でもあたります。

この段階のキーワードは、「当たり前を当たり前に実行できるようになること」です。

  • 期日や時間、約束を守る
  • 言ったことは確実に実行する
  • 言われたことを守る、メモを取る
  • ホウレンソウ(報告・連絡・相談)を大切にする
  • ビジネスマナーを守る
  • 言葉遣いに気を付ける
  • 整理整頓する
  • 規則正しい生活をする など

一見関係なさそうなものも含まれていますが、ここでいう「当たり前」は大した手間でもないですので一旦は妥協せず全て守りましょう。

「これは守るけど、これは守らない」というのを考えるのは、自分で取捨選択の判断力を持ってからでも遅くはありません。この段階を超えるのにかかる期間は早い人で3か月間、長い人で2~3年ぐらい掛かります。

3.新しいことにチャレンジする

仕事のミスや抜け漏れが減ってきて、ある程度やりたいことが狙ってできるようになってくると、少しずつ「新しいこと」を任せてもらえる機会が出てきます。これは自分で手を挙げて「やりたいです」というときもあれば、「そろそろやらせてみよう」と上司や先輩から任せられることもあります。

仕事を始める前は、「難易度の高い仕事を任されて早くからばりばり活躍する自分」を思い浮かべてインターンを始める方も少なからずいると思いますが、一部の営業職種を除いて初心者がいきなり社員と同等以上の成果を出せるということはなかなかありません。

将来レベルの高い仕事をやりたいからこそ、「まずは仕事に慣れる」⇒「当たり前を当たり前にできる」この下積み部分の安定感が問われます。

焦らず腐らず一歩一歩仕事の基礎を踏み固めていってください。

仕事の意識とスキル

インプットとアウトプット

さて、まずは仕事に慣れるために「スキルと知識」を身に付ける必要があると前半で書きました。入社後にはその仕事に必要な知識・スキルをどんどんインプットしていく時期になります。

仕事内容は業務を実行するので手一杯だと思いますが、業務時間だけだと社員に追いつくのは簡単なことではありませんので、仕事以外の時間にも学習の時間を作れたほうが成長が早くなります。会社の人にインプットにおすすめの本やサイトなどを聞くのもよいですね。

参考までに、主な職種の身につけたいスキルを詳しく見ていきましょう!

職種ごとに身につけたいスキル

今回はビジネス職である営業職、企画職、事務職の3つの職種で紹介していきます。

営業職

入社後には訪問やテレアポなどさまざまな場面で社外の人と接する場面があります。このときには気持ちのいいビジネスマナーを身につけておきたいですよね。またトークのコツや、ビジネスレターの効果的な書き方などもこの時期に学んでおくと、今後営業の仕事の役に立ちます。

・おすすめ書籍

ビジネスメールのスキルをつけたい人に…

『究極のセールスレター』

相手に「刺さる」セールスレターの書き方が学べるバイブルです。セールスレターだけではなく、ビジネスメールにも応用できます。

人と接するスキルを上げたい人に…

『営業の魔法』

お客様との良い接し方が学べる本です。「無言の間を怖がらない」「売り込みをしない」など営業スキル全般を身につけたい人にピッタリです。

詳しくはこちらのコラムもご覧ください!「営業職の長期インターンってどんなことをするの?」

企画職

長期インターンでの企画職の具体的な仕事としては、主にメディアの編集、サービス内企画、新規事業立案の3つがポピュラーです。

企画をするにあたっての問題を解決するためのスキルや、わかりやすく企画内容を伝えるためのプレゼンスキルを上げておくといいでしょう!またマーケティングの知識や、ライティングのスキルなども身につけておくと、この職種ではずっと役に立つスキルです。

・おすすめ書籍

問題解決スキルを身につけたい人に…

『世界一やさしい問題解決の授業ー自分で考え、行動する力が身につく』

問題に突き当たってから解決するまでの一連の流れが、具体的なストーリーを交えて説明してあるのでわかりやすいようになっています。解決するための打ち手を実行する部分まで詳しく、わかりやすく書かれています。

プレゼンのスキルを身につけたい人に…

『ロジカル・プレゼンテーション』

企画内容を論理的に伝えるためのスキルが身につく本です。実践的にわかりやすく書かれており、提案する力を身につけたい人におすすめです。

ライティングのスキルを身につけたい人に…

『新しい文章力の教室』

報告書や企画書、レポート、ブログ、SNS…あらゆる文章に使える、「良い文章」を書くためのメソッドが詰まっています。特にWebメディアでライターのインターンをしている人にぴったりの本です。

詳しくはこちらのコラムもご覧ください!「企画職の長期インターンってどんなことをするの?」

事務職

「一般事務」のイメージにあるような仕事だけではなく、広く社内の人をサポートするのが事務職のお仕事です。採用アシスタント、撮影アシスタント、営業事務など、いろいろなサポート職種があります。電話対応や来客対応なども行うため、ビジネススキルを身につけておくと役に立ちます。

またエクセルやパワーポイントなどOffice系アプリケーションに強いと、重宝されることがよくありますので、入社したらこつこつ勉強していきましょう。

・おすすめ書籍

ビジネスマナーを身につけたい人に…

『マンガでわかる!社会人1年生のビジネスマナー』

社会人として基本的なビジネスマナーが、マンガでわかりやすく説明されています。おさえるべきポイントが簡潔にまとまっていて、楽しくビジネスマナーを学ぶのにぴったりの1冊です。

エクセルのスキルを身につけたい人に…

『Excel 最強の教科書[完全版]―すぐに使えて、一生役立つ「成果を生み出す」超エクセル仕事術』

読みやすく、簡単な図解もあり、エクセルの勉強におすすめの1冊です。多くの会社の人事部の人や経営幹部の人が「自社の社員に知っておいてほしい」と考える、エクセルの使い方も載っています。

エクセルを身につけたい人におすすめサイト!

Excel(エクセル)学習室

入門、初級、中級、特別といった4段階に分かれており、自分の段階に合った学習ができます。内容も網羅されて詳しく、充実しています。少し時間はかかりますが、このサイトをマスターすればエクセル上級者になれるでしょう。

詳しくはこちらのコラムもご覧ください!「事務職の長期インターンってどんなことをするの?」

長期インターンで得られる本当の経験

仕事をある程度長く続けていると、「自分はこの職場でこの仕事を続けていていいのか?」と思うタイミングもあるかもしれません。

「自分の人生の明確なビジョンがあり、この職場でやるべきことはすべてやり切った」というポジティブな理由で環境を変えたい人もいると思いますが、一方で、必ずしもポジティブでない要因で3か月を超えたあたりからそう感じる人も少なくありません。

  • 仕事のマンネリ化、物足りなさ
  • 職場の人間関係
  • 成長しない自分自身へのプレッシャー

そんなとき、一度考えてほしいのが、インターンが職業体験であることの意味です。あなたが今の職場を選んだ理由は、希望する「職種」や「業界」を就職前に知っておきたかったからかもしれません。

でも、同じ職場で長期間働く上での自身のメンタルやモチベーションの変化を自分で知れるのも長期インターンで得られる貴重な経験です。今回の職場で自分が直面した壁に、次の職場でも直面するという例は少なくありません。

安易に別のことに興味を乗り換える前に、就職前に気付いた「自身への課題」に正面から取り組み克服する。これがインターンを長く続け、やり切った人が企業から評価される大きな理由の一つです。

最後に

長期インターンを自身のスキルアップの場と捉える人も、あるいは就活でのアピール材料と考える人も、もしくは別の理由で始める人もいろいろいると思います。

どんな仕事にも、華やかで楽しい部分もあれば、地味で地道な部分もあります。将来就職後に大きく活躍するためにも、長期インターンを通して自身の仕事の基礎を作り上げていってください。

長期インターンに参加してからのお悩みについてもお気軽にJEEKにご相談くださいね。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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