大企業への就職ではなく、「起業の手伝いをする」と決意

須田:え?君たち、今日スーツなの?いつも私服だよね。何か気合入りすぎてない?(笑)

吉野:いえ、いつもどおりですよ(取材スタッフの前で虚勢を張る)

須田:・・・。

河村:社内みんな私服ですが、僕ら二人だけいつもスーツなんです。

須田:・・・。ま、いいや。今日はなかなか期待出来るインタビューになりそうだな。えっと、2人は東京理科大の大学院までいってたよね。何を研究してたの?

吉野:DNA合成の研究をしていまして、ウシグソヒトヨタケの研究ですね。

須田:ウシのクソ?マジ?なにそれ冗談だろ(笑)

吉野:キノコの一種です。牛の糞に生えるキノコですね。小さい頃から生物が好きで研究者になりたくて東京理科大に入ったんです。ウシグソヒトヨタケを使って研究している人が世界に全くいなくて、これはチャンスだなと思いまして。誰もやっていなければ自分が初めての成果を出せるかも、という。

須田:河村くんもその牛の糞みたいなもの研究してたの?

河村:いえ、僕は違う研究室で植物の研究ですね。タバコBY-2細胞の研究です。オートファジー、いわゆる自分を食べる作用とかですね。

須田:びーわいつーさいぼう?おーとふぁじー?

河村:要は農薬を与えると細胞が強くなるかどうかみたいなのをひたすら朝から晩まで実験してる感じですね。

須田:二人とも研究室に入り浸る大学院生活だったと思うんだけど、普通は大体そこから大企業に就職したりするよね。就活はどんな感じだったの?

河村:まわりは大体、食品会社や製薬会社の研究職につく感じでした。僕も就活で一通り企業訪問したんですけど、正直、「どこもつまらないなこれ」って思ったんですよね。

自分は学部生の頃から既に「自分は研究好きじゃないな」って気づいてたんですよね。でも東京理科大は「大学院にはいくものだ」っていう暗黙のルールみたいなのがあって、ついつい惰性で院まで行ってしまうんですよ。

吉野:そうそう。惰性だよね。みんな薄々気づいてるんだけど惰性で方向転換できない。理科大生はみんなマジメで、千葉県の野田市にあるんですけど、田舎で隔離されててビジネスに疎い感じなんですよ。

須田:そこから就職せずに、いきなり友人の起業を手伝うんだ。

河村:大学同期の安本(現スフィダンテ社長)が起業するって言ってて、話を聞いてみると、どう考えても大企業に就職するより面白そうだなって思ったんですよ。うち親が医者なんですけど親に相談したら「お前だったらどこでもやれるよ、自由にやれ」って言ってくれまして。

学びと成長が多かった長期インターンシップ

吉野:僕も理科大の研究室対抗のバレーボール大会ってのがあったんですけど、そこで優勝したんですが、その表彰式で表彰されてる友達の女性のズボンおろしちゃったんですよ、悪ノリでふざけちゃって。その女子が泣いちゃって、「俺、何やってんだろ、クズだな」って思って。(猛省して、本当に申し訳なく思っております)

須田:え?何の話?全然関係なくない?(苦笑)

吉野:もうムシャクシャしてて、友人の安本の起業を手伝うことにしました。

須田:その起業準備期間というか、大学院2年生ぐらいのころにインターンの経験をしたんだっけ。二人とも別の会社で。

河村:はい。代表の安本が須田さんに相談して、僕らを受け入れてくれる企業を紹介してくれたんですよ。もう7年前ぐらいですかね、2010年とか。僕は弁護士ドットコムでインターンさせて頂きました。今は上場されていますが、当時はまだ社員15人ぐらいの規模だったと思います。弁護士の先生にテレアポしてインタビュー取材をするという仕事でした。常時大学生が3人ぐらいいてテレアポしてるんですけど、周りの学生はみんな法学部で「●●大学法学部の●●です。弁護士の先生にインタビューする企画がありまして、是非お伺いしたく」って電話してるんですけど、自分だけ「東京理科大の河村と申します」から始まるんですよ、メッチャ不利でした。(苦笑)

須田:そっか、エンジニアインターンじゃなくて、テレアポ部隊だったのか。ちゃんと結果出せた?

河村:最初はそもそも大人と話すこと自体慣れなかったのですが、徐々にコツをつかめるようになりました。弁護士の先生方って日頃、依頼者からの相談を受けることが多いからか、コミュニケーションが無茶苦茶上手いんですよ。僕ら緊張してる学生にもうまくコミュニケーションしてくれて。今考えると学生が弁護士の先生方に30人ぐらいとお会い出来るって、物凄く貴重な体験でした。しかも皆さんご自身で事務所を開いている経営者の視点も持っていて。週4ぐらいでインターンしてて、期間は3ヶ月ぐらいだったのですが、最後の月は取材獲得数で社内1位の結果出してました。取材の後に「お前この後飲みに行くか?」って弁護士の先生からお誘い頂いてお酒もおごってもらったこともあります。

須田:おー、それはスゴイな!弁護士の先生に取材に行って飲みに連れて行ってもらった話なんて聞いたことないわ!今の弁護士ドットコムの現場にレポートしておくよ。吉野くんは?

吉野:僕はインターネット広告代理店事業をやられているNDPマーケティングさんにお世話になりました。創業して数年のスタートアップで東京本社は社員5〜6人ぐらいの規模だったと思います。僕も大学の研究を上手く見切って、週4ぐらいのペースで働いていました。営業をやっていました。社員の方々が皆さん業界経験者のプロ集団って感じで、近くにいるだけでいろいろと学ばせてもらいました。ECサイトを運営している会社さんなどに片っ端から電話をして、リスティング広告やSEOの提案をしに行ってました。

インターンによって生まれた視野の広さ

須田:真野さんが上司についたんだっけ?営業インターンはどんな感じだった?

吉野:真野さんに何度か営業同行させてもらったのですが、ホントスゴイんですよ。毎回世間話しかしないんですよ。関係ない話ばっかりされていて、商品提案みたいなの全然しないんですよ。「あれ?僕ら何をしに来たんだっけ?」って毎回毎回思ってました(笑)。でも、よく分からないのですが、営業数字というか成果を出せてるんですよ。

須田:(笑)あー、それ分かるわ。吉野:あと、新規事業の立上げも手伝いまして、太陽光発電パネルの営業みたいな事業だったのですが、真野さんから「営業資料作っといて」って無茶ぶりされて。内容が全然分かってなかったのですが、何となく作ってみたら、「お、いいね!」とか言われてそれで営業いっちゃうんですよ。え?その資料でいいんですか?そんな武器で戦いに行くんですか?って思ってました(笑)

須田:ひのきの棒でボス敵にチャレンジするタイプだね(笑)。学生にとっては勉強になるような、ならないような(笑)吉野:あと、会社の飲み会のノリが物凄いんですよ。学生ノリを超えていて、確か大塚愛のさくらんぼをカラオケで入れると社員全員の足並み揃った踊りがあってですね。

須田:あ、その話は若い読者の方々の参考にならないので、いいわ(笑)。そういう学生時代のインターン経験を経て、今はどういった仕事をしてるの?

河村:僕はその後エンジニアになりまして、ずっとiOSアプリの開発をやっていました。今はコードを書くよりもディレクションの仕事が多く、富士フィルムさんとの協業案件などをやらせて頂いています。

吉野:僕も今は企画・ディレクション職ですね。フジテレビさんとの協業(アプリ1,000本ノック)などゲームアプリの企画をやってきました。

須田:最後に学生さんに向けて一言ありますか。

河村:特に理系の学生は視野が狭くなりがちなので、時間はないと思いますが、もっと外の世界に早めに触れたほうがいいかなと思います。流されるまま、ではなく、試行錯誤して欲しいですね。インターンなどで社会に触れるのはその手段の一つになると思います。

吉野:はい、自分も大体同じっすね(笑)。

須田:・・・。

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今回お話をうかがった、株式会社スフィダンテのHPはこちら

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