インターネットの発展に伴い、起業のハードルは一昔前よりも下がりました。
みなさんの使っている、FacebookやGoogle、Snapchatなども学生時代のうちからビジネス経験のある若い起業家の手によって生まれました。
そんな中、学生や若い人が起業する前には小さな会社で働いておいたほうがいいと言われています。それは事実なのでしょうか。
実例を見ながら考えていきましょう。
長期インターン経験のある起業家ってだれ?
有名起業家の事例
①サイバーエージェント:藤田晋
まずは、サイバーエージェントの創設者、藤田晋さんの長期インターンシップ経験からみていきましょう。
彼は大学卒業後、人材派遣会社インテリジェンスに就職しました。
そして、1998年に起業したことをきっかけに、退職。
その際、インテリジェンスの支援を受けて、あの有名なサイバーエージェントを設立し、同時に代表取締役に就任しました。
2002年には、26歳にして東証マザーズ上場を果たし、この記録は光通信の重田社長を上回り、当時の最年少記録となりました。(その後、リブセンス村上太一氏が更新)
そんな藤田社長ですが、学生時代は留年も経験したりと、あまり真面目に学校生活を送っていたとはいえない学生でした。
ところが、大学二年生のときにとある広告代理店でインターンシップに参加することになり、それからは仕事にのめりこんでいたようです。
毎日100件の飛び込み営業を自分でノルマにして励んでいた話は有名ですね。
学生時代に営業の経験をしたことで、在学中から「将来は起業して大きな会社を作り上げる」という目標を持っていたそうです。
②グリー:田中良和
次は、田中良和さんです。みなさんも普段よく耳にする、グリーの設立者です。
大学在学時にアメリカの学校に留学に行った際に初めてインターネットに触れ、「今後インターネットの普及に伴って社会が目まぐるしく情報化される」と思ったそうです。
その瞬間から、自身もインターネット関連のビジネスに触れていきたいと考えたとされています。
面白そうなネット関連の企業を見つけては、自分の足で会社を訪問し、就業体験を積んだそうです。
その経験が、今では日本最大級のSNSサービスといわれるGREEの開発へとつながったのです。
③freee:佐々木大輔
最後はfreeeの佐々木大輔さんのインターンシップ経験をみていきましょう。
大学を卒業した後、博報堂に入社。
その後、ALBERTにて、CEOと新規のレコメンドエンジンの開発を任されるなどし、後にGoogleに入社。
有名企業での就業を沢山経験して、2012年にはfreee株式会社を創設しました。
そんな佐々木さんは、学生時代に培った長期インターンシップでの経験が起業に一番役立っていると言っています。
インターネット市場調査会社で毎日アンケート調査の集計の仕事をしていたようですが、その集計ツールを再度作り直し、より効率的なシステムの導入に成功しました。
ちなみに、その集計ソフトは当時、日経新聞に取り上げられて特許も取得し、現在でも様々な企業で利用されているそうです。
そのインターンシップで得た「既存のシステムを更に効率よくするためにはどう工夫したらよいか」という視点が、freee株式会社の立ち上げにも大きく貢献したのでしょう。
このように、有名な起業家も実は学生時代に長期のインターンシップにて沢山の経験をつんでいることがわかります。
普通に学校に通っているだけでは経験することのできない就業体験を、実績や経験も豊富な社員と一緒に行えることが、長期インターンシップの最大のメリットではないでしょうか。
長期インターンを経て、学生起業した事例は?
学生起業家の事例
先ほどは学生時代に得たインターンシップの経験を、社会に出ていかして起業した有名人の紹介でした。
この項目では、実際にインターンシップを経て、在学中に起業した方々の紹介をしていきます。
①ミクシイ:笠原健治
笠原さんも学生時代にIT企業で長期インターンシップに参加していました。
そこで培った経験をいかし、在学中にイー・マーキュリーを設立。
大学卒業後に求人運営サイトでSNSサイトの運営をした後、ミクシィを設立しました。
インターンシップ時には実践的なスキルのみならず、幅広い人脈を築くことにも注力し、学生でありながら起業に成功しました。
②メルカリ:山田進太郎
山田さんは大学在学時に楽天などの企業でインターンシップをし、ビジネスモデルの立案の仕方やプログラミングについての知識を深めました。
実際に、楽天オークションの立ち上げにも携わっていたという経歴があります。
その経験から、「0から企画を始め世界中の人に利用されるようなサービスを開発すること」が目標になったといわれています。
③ゴロー:花房弘也
花房さんはもともと大学生の初めから起業についての関心があったようです。
二回生のときにピクスタ社にて長期インターンシップに参加したことをきっかけに、「ずっと会社が倒産しないまま成長していくにはどうしたらいいんだろう?」「日本の企業はそもそもどういったシステムでうごいているのだろう?」といった疑問を解消したそうです。
当時は、電話営業や事業の企画・立案まで幅広く業務を任されていました。
こうして、実際に自分の肌で起業することの難しさを知り、生の起業者から沢山の学びをしたことで大きな成功を手にしたんですね。
インターン経験から起業家ゴロー・花房さんのインタビューはこちら
長期インターンは起業するのに有利?
売り上げを0から作ることを知る!
長期インターンシップでは、学生といえども大きな仕事を実際に任されることがよくあり、結果として企業の売り上げに自分自身が貢献していくことが必要になります。
売り上げを0の状態から少しずつ増やしていくということはとても難しいことですが、企業の経営方針や経営戦略を実地で学べるいい機会になります。
どんなに優れた商材やサービスを提供していたとしても、売り上げに繋がるという保証はないですし、人件費や固定費、販管費など様々な費用を想定した継続的な売り上げを作る必要があります。
こういった経営ノウハウを学生のうちに肌で体感できることこそが、長期インターンシップに参加する大きなメリットではないでしょうか。
採用の仕方がわかる!
企業にとって大事な要素になってくるのが、やはり人材の確保です。競合他社に打ち勝つためには優秀な人材を早めに取り込んでいかなければなりません。
そうなると、どういった人材を採用し、そしてどの部署に配属させるかという適性を判断する力も必要になってきます。
長期インターンシップで経験を積んでいく中で、企業の採用方針や求められる人材が少しずつ理解できるようになり、実際に採用をする上でどういう視点が大切になってくるかというアドバイスも得られます。
ベンチャーを立ち上げる苦労がわかる!
今の時代、起業すること自体のハードルはそこまで高くはないですが、起業した会社のうち10年後まで残っているのはたった5%しかないという現実があります。
起業するには
・必要資金をいかに調達し、運営するのか
・市場やターゲット層の絞り込み、どのような製品を扱って参入するのか
など様々な経営戦略も必要になってきます。
また最初のうちは特に、会社としての立場も弱いこともあり、時には泥臭い仕事をこなさないといけないこともあると思います。
こういった起業することの苦労をや実情を、長期のインターンシップという形で身近に目で見て学べることは、これから起業志望の学生にとってとても良い機会になるはずです。
最後に
いかがでしたでしょうか。
今回は、実際の有名な起業家が学生時代に行っていた長期インターンシップでのエピソードの紹介と、起業する上で長期のインターンシップで得られる経験がどのように役に立つのかという内容に焦点を当ててみました。
求人募集を出している企業中には、将来起業したい、自分で事業を立てたいという学生を支援している企業も沢山あります。
なにか不安なことや悩んでいることがあれば是非JEEKに相談しに来てください!