休学・留年でのインターンシップ参加について

はじめに

近年、大学の授業やサークルといった学内の活動だけでなく、学外に活動の場を広げている大学生が増えています。例を挙げると、学生団体や留学、ボランティア、インターン等で、普通の大学生の生活の中で接点がない場所に、自分自身の身を置くという選択をすることが一般的になりつつあります。

その中の流れの中の一環として、大学を4年間で卒業せずに、あえて休学・留年をして、課外活動に取り組んでいる方が、まだまだ少数ではありますが、急激に増えてきています。1年間休学をして、留学に行く方はこれまでも一定数いましたが、休学してかつインターンをする方が増えてきたのはここ2~3年のことです。

このコラムではそもそもなぜ休学・留年をするのか?、なぜ休学してインターンをするのか?、についてご紹介いたします。

インターンシップのメリットインターンシップのデメリットも合わせてご覧ください。

休学という選択 

そもそもなぜ休学をするのでしょうか?大学にもよりますが、学費がかかるケースもありますし、休学・留年をするのは大きな決断です。

私たちは、大きな原因として、大学生~新卒入社の間にある溝に課題感を感じている学生が多くなってきているためと考えています。歴史を少し紐解くと、バブル期は就職活動という概念すらなく、学生は引く手あまたで何もしなくてもいい企業に内定できる時代でした。学生を囲い込むために内定者向けのハワイ旅行などを組む企業もあるほどでした。しかしながらバブル崩壊により、何もせずに就職できる時代は終わりをつげ、このあたりから就職活動の動きが活発になり始めました。

さらに近年、大手企業の倒産や転職活動の一般化等、企業にしがみつかずに、自分自身の力によって、会社に守られずに生きていく必要性が徐々に増してきました。『社会で自分はどう生きていくのか?』をきちんと考える必要性がでてきているということです。

その第一歩として、就職活動・新卒入社は非常に重要ですが、現在の大学生は3年生まで学生生活を過ごし、3年生後半からいきなり就職活動に放り込まれます。仕事をしたことがないにもかかわらず志望動機や自分の強み、将来のキャリア論を語らされますが、『働いたことがないのに、知るか!学生時代頑張ったことなんてないよ。。。』というのが多くの学生の本音だと思います。

そういった話を先輩から聞いた1,2年生たちが増え、『自分の将来について考え』、『学生時代頑張ったエピソードを作る』べく、課外活動に取り組む学生の方が増えています。ただし、大学やバイト等があると、じっくり考える時間がない、中途半端になってしまう、そんな考えを持った人が休学を選択しています。

休学をして何をするか?

休学をする方が増えているとこれまでご説明してきましたが、休学して何をするべきでしょうか?『自分の将来について考える』、『学生時代頑張ったエピソードを作る』この2点から評価してみたいと思います。

① 留学

留学は大学生の方の課外活動として一般的なものになっています。が、目的に関してはあいまいなケースが多くなっています。自分の将来について考えるという観点からだと、視野は広がり、考え方の多様性は広がります。

10年後や20年後、自分が人としてどう生きたいのか、そういったことを考える良いきっかけになるでしょう。しかしながら、留学の経験を中心に考える方は、5年程度の具体的なキャリアパスがかなりあいまいになるケースが多くなっています。

例えば『グローバルに働きたい』との方針が決まるものの実現できない方が多数いらっしゃいます。スキルがない状態で大学生が海外で働くのは非常にハードルが高いことに加え(海外は日本に比べてはるかに新卒入社が難しい)、就職活動時の、留学に対する企業側の評価も学生の方が思っている以上に低い(お金さえ払えばだれでもできる、経験している人も多い)ためです。休学して留学するのであれば、留学だけ行うのではなく、インターン等と併せて行うとよいでしょう。  

② NPO・ボランティア

NPOに所属して行うボランティア等を選択する学生さんも多くいらっしゃいます。海外ボランティア等は英語を使って仕事をすることになりますので、英語力とビジネススキルの向上が期待できます。また国内でも様々な関係者と利害調整を行いながら仕事を進めていくことが必要で、これは企業に自分を売り込む面接のエピソードとして十分インパクトのあるものです。

ただしデメリットとして、社会的な側面が非常に強いため、給料をもらって仕事をする一般企業との働き方と大きく異なることがあげられます。社会に出ていく際のキャリア感・自分がやりたいことが、実際の社会に出た際に異なってしまう可能性があります。(ただし、社会人になったら獲得し辛い視野を手に入れられるのはメリットともいえます)

③ インターン

『自分の将来について考える』、『学生時代頑張ったエピソードを作る』という観点で私たちがお勧めしているのが長期インターンです。長期インターンとは、会社に所属し、社員の方と同じような働き方をして実際に給料をもらうというものです。アルバイトとの違いは

1.仕事内容:営業や企画など、アルバイトよりかなりレベルの高い仕事を行う。
2.思考量:アルバイトは与えられた仕事を行うだけですが、インターンは自分で考え、アクションに落とし、振り返りを行い、改善を行っていく等、自分で考えながら仕事をする必要がある。

といったところでしょうか。実際に仕事をする中で自分が何に向いているのか、何をしたいのかがかなり具体的になることに加え、他の学生との差別化が図れるため、就職活動では非常に有利に働きます。

休学インターン事例

メリットが大きい長期インターンですが、どのようなイメージなのか、簡単に説明いたします。もちろん個人差はありますが、2つほど事例をご紹介させていただければと思います。

事例①(某IT企業でインターンを経験したAさんの場合)

インターン内容

―コンサル&営業を6カ月間

内定先

―総合商社、大手金融機関

インターンの仕事内容

<インターン初期>
営業リストの作成や、既存顧客とのやり取りのサポートなど、営業の方のアシスタント業務を行う

<インターン中盤>
先輩社員の方の営業に同行、一部お客さんの引き継ぎ

<インターン終盤>
基本的に一人で営業に行く。案件を取ることができれば、その後の関係部署間の調整や顧客の要望と企業内の要望のすりあわせも行うなど案件全体のマネジメントまで担当

1日の流れ例

―出社―
10時→当日やるべきことの確認、メールの処理
~12時→新規の取引先獲得のために荷電
―ランチ―
~16時→訪問2社。新規提案と既存の取引先企業への訪問
~19時→提案資料の作成。社内に情報の共有
―退社―
こういった流れで週4-5日仕事を行う

事例②(某アプリ会社でインターンを経験したBさんの場合)

インターン内容

―アプリのマーケティングを8か月間

内定先

―大手広告代理店、IT系メガベンチャー

インターンの仕事内容

<インターン初期>
データ処理を中心に行う。エクセルとにらめっこする仕事

<インターン中盤>
Facebookでユーザーを獲得するために広告を作成したり、反応によって広告を改善していく仕事

<インターン終盤>
ユーザー獲得の戦略立案から実施まで幅広く実行

1日の流れ例

―出社―
10時→当日やるべきことの確認、社内への仕事依頼
~12時→既存広告の状況を確認
―ランチ―
~14時→計画の進捗状況の共有と今後の打ち手の検討
~19時→広告運用作業
―退社―
こういった流れで週4日仕事を行う

休学をしてインターンするメリット

もう少し、休学インターンについて深堀りしていきたいと思います。ここでは、休学をして長期インターンを行うメリットをご紹介します。

① 大きな額の給料がもらえる

休学して社員と同レベルで仕事をする場合、金額面でもメリットが大きいケースが多くなっています。企業によりますが、戦力になっている方に対して、時給換算すると2000円程度支給している場合、月給で30万円ほど給料を支払っている場合などもあります。

休学しないインターンですとどうしても学業との両立が発生する関係上、企業側も重要な仕事を任せにくくなってきます。しかし、6カ月間フルタイムに近しい働き方をするのであれば、色々な仕事を任せることができ、その分給料にも反映されやすくなっています。

② 社員と同レベルの仕事をさせてもらえる

十分な勤務日数働くことができると、社員が行うような仕事まで任せてもらうことができます。実際に社員レベルの仕事をすることで、自分自身のスキルアップにもつながりますし、自分が何に向いているのか本質的に理解することができます。

就職活動生で、お菓子が好きなのでお菓子メーカーに応募する方もいらっしゃいますが、消費者としてお菓子に接することと生産者・販売者としてお菓子に関わることは全く異なります。社員と同じレベルの仕事をすることで、仕事として自分が何をしたいのかをより見つけやすくなるはずです。

③ 就活で圧倒的に有利になる

通常の学生で行う人が少ない、休学インターンは就職活動を進めるうえで圧倒的な武器になります。例えば就職活動で必ず聞かれる『学生時代頑張ったことは何ですか?』。多くの学生がサークルや家庭教師、アルバイトと答えます。

その中で、『インターンで法人営業をやっていました』、『収益改善のために広告運用を行っていました』、等といったエピソードは企業の面接官から優秀な学生と思ってもらえる確率が高まるでしょう。

④ 本気になれる

休学をして、時間とお金を投資する以上、その分の成長が必要になってきます。そうした『成長』という観点からも、休学インターンはメリットがあります。社員と同レベルで仕事をする以上、かなり本気度高く仕事をすることが求められます。もちろん初期のころは大変と感じる可能性もありますが、その分本気にならざるを得ず、大きな成長を遂げる方が多くなっています。

休学をしてインターンするデメリット

① 大学によっては学費がかかる

大学によっては、休学をしてもほぼ100%授業料を払わなくてはなりません。金額に換算すると~100万円程度になります。ただしインターン経験によって就職先がワンランクアップするだけで、生涯年収換算で数千万~億単位といったレベルで給料が変わってきます。また、自分の適性を踏まえた職選びができ、仕事への満足度も上がる可能性が高くなるといった観点からも、支払う価値のあるものだと考えられます。

② 友達が遊んでいてちょっとうらやましい

社会人になると、友人も皆仕事をしていて気にならないのですが、大学生のうちに休学インターンをすると、回りの友人の楽しげな生活がしばしば気になります。『なんで私(俺)こんな頑張ってるんだっけ?』と思うこともあるかもしれません。しかし、その後の40年以上の社会人生活をより充実したものにするために、スタートダッシュを切っておくことは決して損にはならないはずです。

休学してインターンするのにお勧めの条件

① 週5フルコミットできるインターン

休学して時間があるわけですから、週4ないしは週5で働かせてくれる企業が良いでしょう。逆に週1,2しか働かないと、時間自体がもったいないですし、重要な仕事をもらい辛くなります。働く時間が長くなるほど、回ってくる仕事の質も高くなる傾向にあるので、勤務条件を確認し、どれくらい働けるのかを確認することをお勧めします。

② 比較的小さめな会社

自分が知っているような大企業でインターンをしたい気持ちを抑えて、ベンチャー企業やスタートアップ等の小さ目の企業を選ぶとよいでしょう。というのも、大企業になると学生に重要な仕事を任せることが難しく、どうしても雑用に近しい仕事が増えてきます。一方で小さい企業ですと営業や企画、事務まである程度幅広く仕事を任せてくれるケースが多く、スキルアップも見込めますし、様々な仕事をする中で自分が将来やってみたい仕事も見つかる可能性が高まります。

さいごに

休学×長期インターンという組み合わせをとる人は増えているものの、まだまだ一般的ではありません。『休学するの?長期インターンって何?』と家族や友人から言われてしまい、悩む人もいるかもしれません。

しかしながら確実に自分自身にメリットのある取り組みですし、海外(特に欧米圏)では長期インターンをしながら自分のスキルを磨き、就職先を探すのが一般的です。こういった流れはここ数年でより加速してくと思われますので、皆さんも物おじせず、是非チャレンジしていただければと思います。

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